コリドラスの繁殖方法の紹介パート3です。産卵事例の記事で紹介した分と合わせると、繁殖方法の紹介は計4回目になりますね。今回は産卵を促す時に推奨する取り組み方についてもふれている内容なので、現在繁殖に取り組んでいる方は今の方法に照らし合わせて考えてみるのも良いかと思います。
準備編
今回も飼育水槽とは別に繁殖用の水槽をセットアップして、繁殖用水槽で産卵を促します。
飼育水槽
- 水温:70~76℉(約21.1~24.4℃)
- pH:6.8~7.4
- GH:10~15
- 外部フィルター
- 1.5ミリ以下の細かいなめらかな砂利を薄く敷く(1.5cm位)
- シダ植物の付いたボグ木
繁殖用水槽のセットアップ
- 20~90cmまでの水槽(繁殖しようとしている魚を収容するのに十分であればサイズは比較的重要ではない)
- 細かいなめらかな砂利(1.0~1.5cmの厚さ)
- 20cm水槽ではスポンジフィルター
- 45cm以上の水槽ではボックスフィルターなど
繁殖
繁殖前に水槽の水温と同じ温度の水で何度か換水をしておきます。そしてわずかに冷たい水で換水を試みます。華氏5~6度(3℃前後)の違いがあれば十分です。
この基本的な換水を試して上手くいかない場合は、少し難しい状況の可能性があり、他の方法を試す必要があるかもしれません。しかし他の方法を試す場合、一度に試す方法は一つだけにすることを推奨します。これは最初に行った方法が正しいトリガーだったかもしれないのに、次に試した方法で最初の変化を打ち消して産卵をやめてしまうかもしれないからです。
これは基本的なことのように思えるかもしれませんが、多くの人が同時にいくつかの方法を試しているのを目にします。
また、特に難しい種の繁殖を試みているときは、メモを残すことをおすすめします。これらのメモはいつでも変更点を確認することができるため、産卵のトリガーとなる条件の変更を整理するのにとても役立ちます。
産卵を促す方法
魚が産卵可能な状態であることが条件ですが、産卵を促す方法のリストになります。
- 毎週、温度変化のない換水
- 1週間に2回、温度変化のない換水
- 毎日、温度変化のない換水
このリストを試して産卵が行われない場合は、少し冷たい水(3℃程)を用いて1~3を行います。水温以外の条件は変えません。その後はわずかに温かい水(3℃程)で1~3を行います。コリドラスの中には温かい水温を好む種類(例:ゴッセイ)がいくつかあります。一貫性を保つため、換水する水量は約50%で統一します。
次のアプローチは換水の頻度を1週間から2週間に、そして2週間から3週間、またはそれ以上の間隔に延ばしていくことです。そしてこのアプローチに対しても最初は同じ水温で、次に冷たい水で行います。
これらのすべての試みが失敗した場合は、pHを下げたり上げたり、硬度の変更を試みたりしてください。
上記の内容は産卵のトリガーとなる可能性のあるリストです。これらを実行するためには多くの時間が必要です。コリドラスの繁殖を成功させるための主な要素は、「根気」が大部分を占めているのかもしれません。
ひとこと、ふたこと、
今回は産卵を促す方法にフォーカスした内容になっていますが、飼育水槽で十分に成熟するまで育てておく必要があるのは言うまでもありません。繁殖の難しい種は産卵のトリガーだけでなく、成熟という面でも何か違いがあったりするのかもしれませんね。
次回は再度スーパーシュワルツィの原産であるプルス川について記事にする予定です。今度は前回のように「よくわかりません」では終わりません!しかも、一般的に推奨されている飼育環境とは異なる結果になりそうな情報もあり、繁殖環境の見直しにつながる可能性もでてきました。スーパーシュワルツィの繁殖を目指している人には必見?!の記事になったらいいな(笑)
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